【9月の新刊】『SD20 20歳からのセルフデザイン』より⑪
【勉強や学ぶことは、目的ではなく、手段です。】BY木村
ちょっとシビアな話をすると、他人様に何かを提供してその対価を得るっていうのが
「稼ぐ」ことなので、これは現実的に突き詰めていくとかなり厳しいことです。
ボランティアではないので、ある意味ハングリー精神がないと稼ぐことはできません。
では、ハングリー精神をどうやってつくっていったらいいのか、ですよね。
競争によって精神に火をつけることは、
ハングリー精神を養う観点からは結構重要ではないかと思っています。
それでいうと、囲碁なんかいいのではないでしょうか。
囲碁仲間でもあるグロービス経営大学院大学学長の堀義人さんが、
「負けた理由は弱いからで、ほかに理由はない」 とよくおっしゃっています。
負けたらもうエクスキューズ(言い訳・弁明)できません。
やっぱり負けて悔しい思いをするのも1つの経験なのだろうと思います。
「稼ぐ」 という意味ではもう1つ、
「手段」と「目的」を明確に分けるということが大切だと思います。
改革型の経営で辣腕を振るうトップの人間には、ある種の 「狂気」 (マッドネス)
があるという話をしましたが、 そのマッドネスに続いて、
「何のためにこれをやっているのか」という目的意識をしっかりともつことがとても大切です。
なぜなら、どうしても手段が目的化しがちだからです。
少なくとも小学生くらいだと、勉強をそんなに主体的にやる子はいなくて、
どちらかというと親からいわれて取り組む子のほうが多い。
そうすると、問題を解くことが目的化しやすい。
本来勉強はあくまでも手段であり、目的は全然違うところにあるはずなのに。
「稼ぐ」という意味で、個人としても会社としても究極的には社会に付加価値を提供する、
社会に貢献するという大きな目的が絶対にあります。
それを見失ってはダメなんです。
目的意識を究極的に強くもっている人のほうが事業を続けていけるように思います。
親が目的意識を強くもつことも大切でしょう。
子どもに対して〝How〞の問いかけだけじゃなくて、
〝Why〞な問いかけがちゃんとできるかどうか。
最近私も高濱さんの本を読んで、
子どもに「なぜ、きみは勉強しているの?」などの問いかけをいろいろとするように心がけています。
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『SD20 20歳からのセルフデザイン』
木村尚敬×高濱正伸 1,200円+税 9/20発売予定
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