【出版のミライ③】「諦める」という言葉が辞書にない人の3つの共通点

【エッセンシャル出版社の考える「出版のミライ」③】

「成功の秘訣は、諦めないことです」という話はよく聞きます。その通りだと思うのですが、どこかで「やっぱり、私には無理かな…」と弱気な心が出てくることがあります。

「どうして、この人は諦めないのだろう?」と思う人の共通点を見つけてみました。

こんにちは!エッセンシャル出版社の小林です。

私が、”本づくり”をしていく上で、日々、どのようなことを考え、どのような目的で本をつくっているか、記事風に残していきたいと思います。

【プロフィール】

大学卒業後、年中~小学校6年生までの子を対象とした塾、花まる学習会に入社。将来メシが食える大人になること、魅力的な人になるということを教育理念の事業で、授業や野外体験の引率などを行う。授業など子どもたちに関わる傍ら、広報部、講演会事業、ブロック責任者などあらゆる業務にも携わる。現在はエッセンシャル出版社で、本づくり、広報など、出版業に関わる全てに携わる。

エッセンシャル出版社: https://www.essential-p.com/

書籍を出すくらいの志・想いがある著者の方には、この「諦める」という言葉が辞書にない方が、多くいらっしゃると感じます。

1、本気であること

10万人の行動を変容させてきた伝説のメンターである大久保寛司さんは、著書『あり方で生きる』で、こう述べられています。

なぜ、徹底できないのか、変えることができないのか。

分析しても意味はありません。

本気ではないから、変わらないのです。

NPO法人GLOBE JUNGLEの加藤南美さんは、本気でカンボジアのために人生を捧げているお一人です。

加藤さんは、10代の頃、東南アジア諸国への一人旅がきっかけで、カンボジアの孤児院の子どもに出会い、目を輝かせて夢を語る子ども達に感銘を受け、カンボジアでの支援活動を開始します。その後、貧困女性の自立支援を行う「NATURAL VALUE」を設立し、現在はNPO法人GLOBE JUNGLEにて、貧困女性の貧困脱却への職業提供支援「NATURAL VALUE PROJECT」の統括リーダーとして活動中です。

彼女は、カンボジアでの支援を”させていただく”ためには、まずは信頼を得ることが必要だと考え、身の危険も承知で村に入ったり、片道2時間半かかる道のりを半年間に渡り、ほぼ毎日、技術を教えてもらうお願いに行ったり、されてきたそうです。

支援を”させていただく”という思いの元、様々な理不尽な要求に対しても文句を言うのではなく、柔軟に軽やかに対応する圧倒的な行動は、目的を達成することに本気だからこそ、何の疑いもなくできるのだと思います。

加藤南美さんのインタビュー動画・ラジオ・記事です↓↓

大久保寛司’s RADIO「あり方研究室」VOL.7 「出来るまでやり続ける」

2、愛と知恵と推進力

また、大久保寛司さんは、こうも述べられています。

何か事を成す時には、前に進めるエネルギー、推進力というものも必要になります。

この愛と知恵と推進力、全てが整った時に、事を成すことができます。

知恵と推進力だけでは、温かさが失われることがあり、間違った方向に行くこともあります。

愛と知恵と推進力、この3つを揃って、初めて何か事を成すことができる。

合羽橋にある人気料理道具店「飯田屋」さんの6代目は、料理道具をこよなく愛する料理道具の申し子とプロフィールに書かれています。

この方は料理道具をこよなく愛し、研究し、最高のものをお客様に提供するという信念を持って、道具店を経営されています。

更に従業員がお客様のことよりも会社の利益がちらついてしまうと、いい接客ができないとの思いから、売上・ノルマ・目標というものをなくしたそうです。これは、一つの知恵だと思います。

また、従業員には、「何回、質問してもいいよ」という曖昧な表現ではなく、「2万回まで聞いてOK」という明確なルールを設けた数字を示してあげることで分かりやすく伝えているとのこと。

普通、「何回聞いてもいい」とは言っても、いざ、自分が忙しいと、「昨日も教えたよね?」とか「メモは残っていないの?」という言葉が出てくる可能性もありえます。

しかし、目的は、お客様に正しく、より良い情報をスムーズに伝えるためだと理解されているからこそ、「2万回」まで聞いてOKというルールが生まれるのだと思います。

これも、また、一つの知恵だなと思います。

やはり、「愛と知恵と本気で進める!」という推進力があるからこそ、素晴らしいお店を経営され、事を成していけるのだと感じます。

3、天職につくこと

ユーチューバーのヒカルさん(2020年8月現在、登録者数413万人)も「諦める」という言葉を知らないお一人だと思います。

ヒカルさんはユーチューブ界でトップを取るということ(自分が行きたい場所という言い方もしているので、本人の中では、明確な何かがあるのかもしれないです)を目標に掲げています。

ただ、ここまで夢中になれたのは初めてのことで、かつては、学校の先生にも「あなたには工場務めかニートしか道はない」と言われていたそうです。

ニートの選択肢はないということで、工場勤め後、ある社長の元で営業の仕事をしながら仕事とは?お金をいただくとは?などの仕組みを教えてもらい、独立して自分で仕事をするようになったそうです。

すぐに成功したわけではないそうですが、それを失敗とは思っておらず、若いうちにいろいろな経験をさせてもらっている、成功するための経験と思っていたそうです。

そして、YouTubeという世界を知ったとき、「これは自分に向いている、自分は成功できる」と思ったそうです。
(それが6年くらい前のことなので、先見の明もあったのだと思います)

ヒカルさんは動画の中で「ユーチューブが好きだから、仕事が好きだから、企画もどんどん思いつくし、自分が怠けている隙に他の人が面白いことをやっていると思ったら悔しい…だから、絶対に毎日投稿はやめないし、動画のクオリティも落とさない」ということを語っています。

この発言から、「好きだから頑張れる」という言葉だけをチョイスしてしまうと、「私も、YouTubeの動画をとったり、企画したりするのが好き」と考えてしまう人は、数多くいると思います。

でも、ヒカルさんの場合、「好き・本気の度合い」が突き抜けています。

ここにポイントがあると思うのです。

私が、著者の方のお話や、様々なインタビューなどを聞いていて、「よく諦めないで、ここまでやっているな…」と思う方は、皆さん、「思いが桁違い」です。

この思いが桁違いで、突き抜けた本気度を持って働いている人を見ると、「天職」という言葉が思わず浮かんできます。

傍から見ていて、この人にとってこの仕事は天職なのだろうな…と思う人に共通しているのは、「働いて生きているのではなく、生きるように働いている」というイメージでしょうか。

生きるように働いている場合、「諦めようかな…」という迷いはないのです。

「この方法は辞めておこう」とか「やり方を変えよう」という試行錯誤はあっても、その志を諦めようかな…とは決して思わない。

そういう強い意志を感じるのです。

書籍『全員参画経営』の著者:簑原麻穂さんもその一人です。

簑原さんは、社員の働きがい・やりがいと事業・業績の向上をミッションとした組織風土改革をする会社であるスコラ・コンサルトで、プロセスデザイナーというお仕事をされています。彼女の「働いている人の幸せと、企業の業績を向上を両立させる」という信念をもったお仕事の様子を垣間見ていると、プロセスデザイナーとは、簑原さんにとって、まさに「天職」なのだろうなと感じます。

簑原さんは、お父様が会社を経営しており、子どもの頃から、経営者のあるべき姿と大変さを間近で見ていただけでなく、経営につきものである好不況の波のようなものを子ども心に感じて、「明日は、お父さんの会社が倒産するかもしれない」という恐怖心を味わったこともあるそうで、「女性も手に職を付け、自分で食べていく時代になる」と言われて育ちました。

社会人となって、航空会社であるJASに入社後、JALとの経営統合を経験したことが、「どうしたら、皆が幸せに仕事を継続でき、プロジェクトもうまくいくのだろうか?」ということを考えるキッカケになったそうです。

その後、スコラ・コンサルトに入社し、今のプロセスデザイナーの仕事こそが、育った環境と、経営統合の経験を通じて、本気で向き合える、自分の使命感を果たせる仕事だと確信されています。

(まとめ)

本気であるからこそ、達成したいことや、向かっていく道に必要な知識を、積極的に、得たり、学んだり、技術を獲得したりできるのでしょう。

だからこそ、元々もっている才能もさることながら、さらに貪欲に伸びていけるのだと思うのです。

「天職なんて一握りの人しか見つけられないでしょ」と思うかもしれません。でも、天職の見つけ方も人それぞれです。

加藤南美さんのように、初めて、カンボジアに降り立ったとき、着いた瞬間に、「この国が大好きだ!」と血が騒ぐ感じで本気になれるものを見つけられる方もいれば、飯田屋の6代目のように、生まれ育った環境もあって、仕事を「こよなく愛する」ということになった方もいます。

簑原麻穂さんのように、育った家庭環境や職場での経験から、使命感を持つようになられた方もいます。

本気になる道筋は、人それぞれですが、天職を見つけたとき、その人の辞書からは、「諦める」という言葉が消えるのかもしれません。

「夢中は楽しい」

「夢中でやれることがあって、幸せ」

「本当に毎日が楽しい」

こんなことを言っている人を見ると、「私は、今、夢中ですか?」と自分自身に問いかけずにはいられなくなります。

私も、今、夢中で「出版社のミライ」について考え、行動し、実現していけるよう、諦めず、日々、試行錯誤を繰り返しています。

そして、エッセンシャル出版社では、「夢中に生きている著者」の方を、応援していきたいと思います。

エッセンシャル出版社の考える「出版のミライ」

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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