伝説のメンター・大久保寛司’s RADIO「あり方研究室」VOL.28「人がイキイキと働ける会社であるために」

大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!

第28回のテーマは、「人がイキイキと働ける会社であるために」です。

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■VOL.28「人がイキイキと働ける会社であるために」

GUESTは、富田訓司さん。中編です。

こちらからお聞きいただくことができます。↓


前編はこちらから↓

伝説のメンター・大久保寛司’s RADIO「あり方研究室」VOL.27「一人ひとりの命が輝く場所」

 

大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。

2020年以降、これからは「風の時代」になると言われています。

所有から共有へ、ひとりひとりの個性・オリジナルが尊重される世界へなど、「ジャッジしない」「本質的なつながり」の時代が到来するようです。

そして、令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。

これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。

これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。

〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司

「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。

共に学んでいきましょう!

今回のGUESTは、富田訓司さんです。

富田さんは、札幌で賃貸物件向け24時間サービスの事業を経営されています。社会の多様性の流れと共に、障がいをお持ちの方や難病の方も積極的に社員に採用しながら、社内の多様性にも取り組んでおられる富田さん。
「会社の本質」について、寛司さんとじっくり対話されています。

【富田訓司さんプロフィール】

■富田訓司さん

株式会社リペアサービス代表取締役

月曜日に会社に出社するのが楽しみな会社づくりを理念としている。

VOL.28のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。

VOL.28「人がイキイキと働ける会社であるために」

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大久保:このコロナ禍でもですね、業績を伺ったら、「去年の倍になりました」ということですが、どうしてそんな風になるんですか?

富田:もう純粋に、やっぱり、スタッフ・社員みんなが頑張ってくれているんだと思います。

大久保:いや、世のなかでは、社員は頑張っているんだけど、業績が上がらないっていう会社はいっぱいあるわけですよ。

富田:私が寛司さんと出会わせていただいた時は、確か6年くらい前だったと思うんですけれど、実は、その前年は、会社を畳もうと思った時期だったんです。

大久保:ええっ!? そうだったんですか?

富田:はい。私は、その時に55歳ぐらいだったので、それでもまだ生きていかなきゃいけないと、今は取引先になんとかすがりついてでも、食っていかなきゃいけないということで、何人かに、ある意味、言い訳のつもりで
「会社を閉めようと思うんだ」みたいな話をしに行ったんですね。

その時に「お前の理念は何だ?」という問いを、たまたま2~3人から言われまして。理念なんてものは、それまでは、もう壁に飾って埃にまみれるものだと思ってましたから(笑)。

「もっと勉強しないとダメだ!」と思った頃に、寛司さんと出会って……頭を殴られたんです。

大久保:あの、リスナーの方は勘違いされないでくださいね。

私は決して殴っておりませんので……(笑)

淡々と独りごとをしゃべっていただけだと思います。

ちなみに、会社を畳もうと思った時は、何人ぐらい社員の方はいらしたんですか?

富田:その時は10人弱くらいだったと思いますね。

これからの判断基準は、全部「理念」だと、もう、どうせだったらということで、思い切り、そっち側に振り子を振ったんですね。

そうすると、社員にも判断基準の拠り所が生まれたと思うんですよ。

それまでは私の顔色だったりしたものが。

大久保はい。

富田:とにかく理念を実践するといっても、どうしていいか、わからない。

その頃、本当に、寛司さんに、お話で頭を殴られたんです。

「人にはそうする理由がある」とか「指が自分に向いてるか?」とか。

聞けば聞くほど、ああ、自分はやっぱり、そういうことをしていなかったよなと。

口先では、利益が出たら、そういういろいろなことをやってあげたいと思っていても、利益がないから「できない」という言い訳しかしていなかったんだなと思って……苦しいお金の中から、社員に対して、どんどん勉強の機会を与えたり、一緒に遊んだり……するようにしたんです。

それから、寛司さんから、「こんなに、たくさん、こういういい会社があるよ。こんなことをやっているよ、その背景には、こんな考え方があるんじゃないの」ということを教えていただきました。

私は、とにかく、じゃあ、自分に指を向けさせるには、どういう風にすれば、みんながそうなるのか?

人が生き生きと働くためにはどういう仕掛けをすれば、そういう風になってくれるのか?

ということを考えればいいだけになったので、すごく楽になりました。

大久保:確かに、私の各地でさせていただいている勉強会というのは、いい企業とか、いい組織とか、いい人がいたら、その内容を紹介して、そこに流れる何か見えない大切なものを、少し解説しているといいますか、ある意味、その程度しかやっていないわけですよね。

富田:でも、それが本当に私には大きかったです。

さらに私にとって大きかったのが、自分が目指す会社を教えてくれたということですね。伊那食品工業さんです。

寛司さんからお話をお伺いして、いろいろと調べて、すごい会社だなと思っていましたが、実際に見て、確信しました。

やっぱり自分が目指す会社はそれで、そこに至るにはこういう風にして、そういう会社にしなさいと、寛司さんに教えていただいて、私も、「具体的にやっていくと勝手に伊那食品のように向かっていくんだな」っていう感じでした。

大久保:実は、伊那食品にいろいろな方をお連れしていますけど、人によっては、あまりの衝撃で、「それで、要は何をしろって言うんだ!」っていうふうに怒る人とか、「何をしていいかわからん!」ということもあるんです。

私は、1パーセントでも2パーセントでも近づいていただけたらいいので、「同じこの世で、こんな企業があるんですよ。あとはどうするかはご自身の決断ですから」という説明しかできないんですけれども……。
富田さんは、「目指そう!」と、されたわけですね。

富田:私も初めて伊那食品さんを見学させていただいた時には、帰りの飛行機の中まで、ブルーになっていました。

「できない! 俺には無理だ!」と。

大久保:やっぱり、そうですか。

富田:はい、思いました。ただ、幸いだったのは、その時にたまたま寛司さんの本を持って行っていたので、何気なく読んでいる時に、「なんだ、寛司さんの言うとおりにしていくと、社風ができるんだ。風土ができるんだ。文化ができるんだ。あ! だから伊那食品があるんだ」ということに気がつけたんですね。

だから、ますます、徹底しなければいけないと思いましたね。

ですから、うちの事業計画の中では、もう数字は、ほぼ100パーセント出てきません。利益目標もありませんし、売上目標もありません。

大久保:なしですか?

富田:はい。伊那食品さんがやっていらっしゃるように、売上予測は立てて、当然、利益予測は立てます。ただ、目標ではなく、予測です。

これも本当に伊那食品さんのパクリですけれども、粗利の中から、営業利益を抜いた残りで、人件費をいくらにするんだということを決めました。
福利厚生費、研修費を決めて、残りで賄おうねという……

そうしたら、確かに「うんち」は、後ろからついてきました(笑)。

大久保:伊那食品工業の塚越最高顧問の「利益はうんちだ!」という言葉ですね。すごいですよね。「利益を出そうとするやつがいるか! あれは出るもんだ!でも、出ないのはおかしいんだぞ」という。実は、そこには、結構深い意味があるわけですけれども……。

(つづく)

✳︎富田訓司さんとの対話は、後編に続きます。

✴︎「あり方研究室」は、音声でも配信しています。

■「あり方研究室」VOL.28音声配信

大久保寛司(おおくぼかんじ)

「人と経営研究所」所長

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日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。

特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。

著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。

大久保寛司『あり方で生きる

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■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。

「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。

■「あり方で生きる」音声ナビゲーション

✴︎

VOL.28のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。

44「本気であること」

44 本気であること

これまでの「あり方研究室」はこちらから、どうぞ!↓

大久保寛司の「あり方研究室」

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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