時代を超えて通用する人間になるには?独自の「尖った角」を!
これからはプログラミングだとしきりにいわれています。
でも10年後には常識になっているはずで、そうなるとプログラミングができる人は山ほどいると思うので、やったほうがいいとは思うけど、それではあまり差別化はできないのではないでしょうか。
基本スキルとしてやらなくてはいけないことは、もちろん今も10年後も変わらずにあります。そのうえで特別に差をつけるとすれば、「自分の強み」みたいなものをつくっていくことです。
独自の〝尖った角〞みたいなのを見定めて、そこを磨いていけるかどうか。
そして、「私はこう生きる」という自分なりの哲学、価値観や軸をいかに持つことができるか。
人間力勝負みたいなところでいくか、特別なロボットのごく一部に使われる歯車のような技術系でいくか、遺伝子のような研究系でいくか……。
いずれにせよ、決めるのは自分自身です。
「1万時間の法則」※は当たっていますから、自分の好みでもいい。向いているものを見つけて1万時間かけて実力をつけていけば、誰でもひとまずメシが食えるようになります。
(※「1万時間の法則」…コラム二ストのマルコム・グラッドウェルが、書籍『天才!成功する人々の法則』の中で提唱したもので、プロと呼べるレベルになるには1万時間の修練が必要だとする考え方。)
もし私が今大学生だとしたら、何の勉強をしたってマイナスにはならないと思うけれども、専門性を極めるよりは、むしろいろいろなことを幅広くやっておくでしょうね。物理もわかるし、歴史もわかる、音楽もわかるという人材は、どんな仕事に就くにしてもそれが支障になることはないのだから。
若い人と接していてよく思うことは、教養というか〝本物〞がわかっているアート系の人のほうが、「一緒にやろうか! 」という気持ちにさせてくれるということ。ですから、感性の部分を磨き上げるのもいいと思います。
私自身は学生時代、落語にも映画にも競馬にものめり込みました。
これらすべてが教育の世界に入ってからもためになっています。
たとえば、私の講演会が面白いといわれるのは、落語を聴きまくったり映画を観まくったりしているからです。
間の大切さをはじめ、「相手が面白いとはどういうことか」を体にしみこませたと思っています。
これはほんの一例ですが、総合的にいろいろな力をつけるためにも、どんなことでも幅広く熱中してやれば意味があるということ。
ざっくりいうと、基盤力+武器の部分みたいなものを自分の中につくっていくと、メシが食える大人になれます。
ー高濱正伸( Takahama Masanobu )
株式会社こうゆう 花まる学習会代表
1959年生まれ。東京大学農学部卒。1993年、「メシが食える大人に育てる」という理念のもとに、思考力育成や野外体験を主軸とする学習塾「花まる学習会」を設立。
また、家庭での子育てが子どもの「生きる力」の鍵を握ることから、保護者向けの講演会を数多く行う。
著書に『小3までに育てたい算数脳』(小社刊)ほか多数。
企業運営のマネージメントのプロ・木村尚敬さんとの異色のコラボで、2019年に『SD20 20歳からのセルフデザイン』を上梓。
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