大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!
第37回のテーマは「幸せを生み出す会社」です。
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■VOL.37「幸せを生み出す会社」
GUESTは、石原慧子さん。中編です。
こちらからお聞きいただくことができます。↓
大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。
2020年以降、これからは「風の時代」になると言われています。
所有から共有へ、ひとりひとりの個性・オリジナルが尊重される世界へなど、「ジャッジしない」「本質的なつながり」の時代が到来するようです。
そして、令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。
これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。
これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。
〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司
「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。
共に学んでいきましょう!
今回のGUESTは、株式会社はちどり代表取締役・石原慧子さんです。
『自動車学校らしくない、自動車学校』『卒業したくない自動車学校』ディズニーランドが自動車学校をしたら、どんな世界を作るのだろう、をテーマに、おもてなし企業として様々な賞を受賞し、日本中から視察が訪れる、いつも笑顔の絶えない安城コアラドライブ自動車学校。
石原さんの考える「仕事を通して、人が学び成長することの喜び」とは何か。
「しなやかで揺るがない姿勢で、楽しく本質を見続けている」石原さんと、大久保寛司さんの、「人が輝く場作り」のヒントに溢れた、お二人の対話を、是非、ご覧ください。
■石原慧子さん(株式会社はちどり代表取締役)
1979年生まれ。3人兄弟、一人娘として生まれる。小学5年生の時、母親が難病となり寝たきりとなったのがきっかけで三重へ里親に出される。中学2年生から不登校になるも、努力家の性格から独学で高校入学、その後大学へ進学。卒業後、大手自動車学校での修業を経て祖父が創業したコアラドライブ 安城に入社。代表取締役となった現在、独自の経営スタイルで様々な分野から注目を浴びる存在に。全国からの会社見学に来られる経営者も多数に及ぶ。
価格競争や楽しさだけを追い求める自動車学校の経営スタイルに疑問をいだき、「命の尊さ」を伝える自動車学校としての基軸を大切にしている。
また「日本で一番安全なまちづくり」をビジョンにかかげ、地域の交通安全教室など地域貢献活動にも積極的に取り組んでいる。企業における交通事故削減・人財育成にも力をいれ、交通事故削減の社員研修・コンサル事業部『人と安全研究所』を平成26年設立。平成28年3月に名古屋にオフィスを開設。平成29年からは国土交通省認定の運行管理者講習を開始。平成31年度には「輝く子どもの未来事業部」を立ち上げ、「忍者ナイン」名東ラボを開始。
■株式会社はちどり/コアラドライブ安城
https://www.coaradrive.com/greeting/
VOL.37のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。
VOL.37「幸せを生み出す会社」
大久保:社員の方に対しては、どんな思いで経営されているんですか?
石原:寛司さんのまわりで多くいらっしゃる経営者の方と違うのは、私は「大家族主義はしない」ということです。お父さん、お母さんにはならない。ただ、社員さんが成長する環境は作ります。
ひとりの娘の4歳児でさえ、てこずっているのに、80人のお母さんはできないので、そこまで、社員に対して、娘に対する真剣さを持ってできるかと言ったら、私は嘘になるので、「大家族主義」ではないと思っています。
ただ、一人ひとりがこの会社で成長していって、極端な話、違う会社に行っても通用する人を作らないといけないと。
その人を食わしているなんていう意識はまったくなくて、一人ひとりが、この会社の環境で伸びていく場を作っているということです。
もうひとつは……大家族主義ではないけれども、「社員さんが大切にしてる人を大切にする」ということです。
「(社員は)家族だ」って言われたら、社員さんは、「いや、僕には違う家族がちゃんとあるよ」という感じだと思うんですけど、その家族を、私は大切にします。
社員さんが(家に)帰った時に、「あの会社で良かったね」となれるように。
大久保:社員には真剣に向き合いますが、大家族ではない。
なるほどなあ。
石原:社員さんに家族のようにできるかっていうと、たとえば、娘が熱を出したら、出さないですけど、うちは丈夫すぎて(笑)、骨折した社員さんと、熱を出した娘がいたら、社員さんは違う人に任せて、私は娘を迎えに行きます。やっぱり嘘になることは言っちゃいけないので……。
大久保:先ほどお話しした、「おもてなし経営企業選」の審査で、会社に初めて伺った時、最寄りの駅に社員の方がいらしたんですね。
実はその時に、「どんな社長さんですか?」「どんな会社ですか?」ということを聞かせてもらったんですね。
そうしたら、その社員の方が「自分は体にいろいろ課題があって、時々長期休暇を取らざるを得ないし、なかなか会社に出ていけないことが多かった。
今ではもうほとんど出られるようになったんですけれど、なかなか会社に出られない時に、絶対クビにはしないから、安心して、まず、あなたが健康になってねと社長はずっと言い続けてくれた。自分はほかの職業も転々として、こんなんだったら、すぐクビになるだろうと思ってたけど、うちの社長は違うんです。こんなに優しい人なんです」という風に語られまして……
このことも、今も鮮明に覚えているんですね。
その時にもう、心の中で、「ここの会社はマルだ!」と。
これはもう経営者は間違いないな、あとは会社に行った時に、どういう雰囲気かを見たら、すべてはわかるなと。
それで入っていった途端、本当に皆さん明るくて、「やっぱり人としての学びがある」ということを、来られる学生さんが言われていて。
まさに「人を幸せにするための、ひとつの手段としての自動車学校」。
通常の自動車学校は免許を取ってもらい、その対価をもらうっていうのが、実質はほとんど目的になっていると思うんですけれども、慧子さんのところは、来る人に幸せになってもらうんだという。
それは、免許を取られる方も、実は社員も同じで。
以前お聞きした、免許を返納しなくてはいけなくなった社員の方のお話をしていたただけますか?
石原:目が網膜剝離を起こしちゃった社員さんがいまして、そうするともう教習官としてはちょっと危ないので、車種によっては免許ももう更新ができないんですけど、仕事をちょっと違う部門にしたりしたんです。
大切なのは、その仕事をしてもらうことよりも、まず健康で安全じゃない限り、何もできない。健康というのは、いろいろな健康の質もありますけれど、安全というのは、たとえば、今、コロナの感染症対策をどこまでやっているか、どうそれをうつしにくい環境を作ってあげるかとか。
社員さんは健康で、ここは安心だと思える安全な地帯を作らないと、その人のパフォーマンスは出ないので、何か一個の仕事をやるということより、今目の前のことというよりも、その人が長く、うちの会社で活躍できることが
一番大切なので、その仕事ができないからといって、「うちに必要ではありません」ということじゃない……それだけですね。
お客様でも、人を幸せにするドライバーになってほしいというのは、運転免許を取る、試験を受けるというのは、やっている現象と出来事であって、その本質は、免許を取ることで、たとえば、就職ができて、家族に家計の助けができるとか、おじいちゃんやおばあちゃんをどこかに連れて行ってあげられるだとか、子どもがいたら、子どもをいろいろなところに連れて行ってあげられるとか、それが役に立つという「ひとつの幸せ」なんです。
免許を取って車に乗らなかったとしても、携帯電話を買う時に、パスポートじゃなくて、運転免許書が、ちゃんと身分証明書として持ち運べるということなども大切ですし。
この仕事の深さを辿っていくと、必ず人を幸せにする何かにつながっているので、それをうちの社員はみんな、ちゃんと理解してくれて、目の前の仕事をやってもらっていると思います。
大久保:やっぱり、今の話をお聞きしていると、「家族主義なんていうのは無理だ」とか言われてますけれど、本当に一人ひとりを大切にするという、その思いの深さは、すごいものがありますよね。
石原:社員さんに「よしよし」っていうよりも、自分が、真剣に向き合うというか、目を背けないことにしています。
たぶん、まわりの社員さんは、「うちの社長は、慧子さんは、何かあった時にどうするんだろう?」 というのを見ていると思うので、やっぱりそこで、怯んだり逃げたりするのは、絶対に見られているので、そういう時ほど、逃げないで、向き合います。
自分の中に腹黒い気持ちがないことだけは、言い切れるんですよ。
会社のいろいろな改革をしたりしても、自分のためにやっていなくて、本当に良い会社にしたい、お客様に喜んでもらえる会社にしたいと、本当に純粋な気持ちで考えているので、後ろめたくないんです。
だから、ちょっとぐらい変なことを言い出しても、私は、自分のためにやっていないので、言い切れる。
多少でも自分が褒めてもらいたいとか、名誉になるだとか、儲かるだとか……じゃないので。
大久保:そうやっていろいろなことを展開されているっていうことでは、本当に素晴らしいなあと思います。
(つづく)
*石原慧子さんとの対談は後編に続きます。
✴︎「あり方研究室」は、音声でも配信しています。
■「あり方研究室」VOL.37音声配信
大久保寛司(おおくぼかんじ)
「人と経営研究所」所長
日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。
特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。
著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。
大久保寛司『あり方で生きる』
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■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。
「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。
✴︎
VOL.37のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。
44「本気であること」
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