好きなことで脳がいっぱいになる経験を何度もしたら、そうじゃないと幸せを感じられない人間になります。
そんな脳の状態を自分でわかっていたら、そういうことしかしたくなくなるというもの。
自分が本当にやりたいことだけやる。
自分のペースでおもしろいことをやっていく。
そうして自分にとって意味のある、価値のある日々を過ごしていく。
人間にとってこれ以上の幸せがあるでしょうか。本当に好きなことは、とことん突き詰めたくなります。
その結果、社会を変えるような大きな仕事を成し遂げることにつながったら、どんなに素敵なことでしょう!
「ステキな大人の秘密」(高濱正伸監修)より
〜私が子どもたちを教えていて思うのは、「ものわかりがいい子どもは伸びない」ということです。それはなぜでしょう?
「わからない」というのは、本人にとってはつらいことです。早く「わかりました」と言いたい。そこでわからないのに「わかりました」と言ってしまったり、わかったふりをしてしまったりする子は伸びないのです。
まわりに合わせることなく、「わかりません」「ピンときません」と言える子、わからないことに辛抱強くこだわれる子、わからないとおもしろくないと思っている子、そういう子は確実に伸びます。〜
〜「興味のあることは何ですか?」と訊かれて、答えられない若者が今は多いと感じます。興味のあることがわからないという背景には、人の評価に合わせすぎていることがあります。
他人がどう思うか、他人にどう思われるか、そればかり考えていたら、自分の心の内側を見ることはできません。他人に「いいね」と言われたらいいというのは、自分の本来の興味、関心事ではないはずなのです。
就職するにしても、どんな仕事がしたいのか、どんな働き方をしたいのかがわからなければ、どの会社に入ったところで満たされることはないでしょう。〜
理解・正解・成功<没頭 没頭する経験の連続が、幸せな人生
高濱正伸
株式会社こうゆう 花まる学習会代表
1959年生まれ。東京大学農学部卒。1993年、「メシが食える大人に育てる」という理念のもとに、思考力育成や野外体験を主軸とする学習塾「花まる学習会」を設立。また、家庭での子育てが子どもの「生きる力」の鍵を握ることから、保護者向けの講演会を数多く行う。著書に『小3までに育てたい算数脳』(小社刊)ほか多数。
高濱正伸(著)『子ども時代探検家 高濱正伸のステキな大人の秘密 なぜか全員農学部編』