本日は、エッセンシャル出版社が運営する「あり方研究室」にゲスト出演してくださった、伝説の新幹線車内販売員・茂木久美子さんを「この人推し!」としてご紹介します。
「あり方研究室」はゲストを招いて、伝説のメンター・大久保寛司さんが、対談形式で人生・あり方を引き出していくラジオです。↓↓詳細はコチラ↓↓
▽大久保寛司の「あり方研究室」
2020年の12月末から西洋占星術の世界では、「風の時代」に入ると言われ、世の中の価値観が大きく変わっていくと言われています。
茂木さんは、「風の時代」に即した営業・販売のあり方を、かねてから実践されてきた方です。
茂木久美子さんのここ推し①純粋で、喜怒哀楽が自然
かつて山形新幹線「つばさ」の車内販売員を務めていた茂木久美子さんは、驚異的な売上高が話題となり、テレビや新聞でも度々、取り上げられるような「車内販売のカリスマ」でした。
東京ー山形の1往復における車内販売員1人あたりの平均売上は、8〜14万円くらいのなか、茂木さんは1往復半で50万円以上を達成しました。「釣り銭の工夫」「方言の活用」「ファンクラブ」など、数々の伝説を作ってきた茂木さんですが、素顔はものすごく純粋な心の持ち主です。お話を聞いていると、実は「ブラック久美子が出てきて、こんな風に思って、こんなことしちゃったんです…」という話が良く出てきます。そして、お客様に必死に謝ったり、対峙したり、改善案を一生懸命考えたりしながら、「お客様のために」という純粋な思いで、常に立ち上がってきた方です。
たとえば、かつて、「車内販売にいつ来るかわからない!」「君は来るのが遅い!」と言われたことから、「お客様との時間を短くしなきゃ」と思った茂木さんは、お手洗いの場所を尋ねた方にぞんざいな対応をしてしまいます。
その対応にお客様もびっくりしてしまい、茂木さんは後からその行動を悔いて、謝罪に伺いました。そうすると、「どうして謝るくらいなら、あんな対応をしたんだい?」と聞かれ、そこから、茂木さんの想いをお話しするうちに、お客様も一緒に対策を考えてくれるようになったそうです。そして、お客様に対する時間を減らすのではなく、自分が釣銭の準備をする時間を削ることで時間短縮できるということに気づき、そこから、「事前お釣り準備」という技が生まれることになったのです。
このように、最初から誰に対しても聖人的な対応ができる人というわけではなく、喜怒哀楽すべての感情がある、ありのままの人間らしさを出しながら、純粋に努力と創意工夫をしながら、仕事をされているというのが、茂木さんの推しポイントです。
茂木久美子さんのここ推し②買えて嬉しい!車内販売
茂木さんが、当時、車内販売員だった頃、もちろん、販売が仕事ではあったのですが、決して、「売ろう」とはしていなかったことも、ここ推しポイントです。茂木さんの販売は、「買ってください」ではなく、あくまで、「こういうものがありますよ」というスタンスなのです。また、茂木さんは、商品を欲しい方が「欲しい」と言いやすいように、更にお客様の足を踏むことが絶対にないように、ワゴンを押す向きを変えるなどの様々な工夫もされていたそうです。
それは、売るための工夫ではなく、お客様のことを考えて行動していたもので、その結果、買っていただける方が自然に増えたということであるのかもしれません。
他にも、茂木さんが車内販売に行くと、何か車両の空気が変わり、お客様が「買えてよかった!」とか、何かわからないけど「買いたくなっちゃった」という気持ちになられることも多かったのだそうです。
茂木さんは、ある意味、車両を幸せが溢れる空間にしていたのかもしれません。
茂木久美子さんのここ推し③あなたから買ったことを覚えています!
伝説のエピソードのひとつとして、車内販売では、「1日に3本くらい買う人がいれば上出来」と言われているワインを、茂木さんは1日に140本以上、販売したというお話がありました。
詳しくは「あり方研究室」での対談をご覧いただきたいのですが、そもそも、車内販売でのワインという商品は、ワインが好きな方が、車内でお召し上がりになるために買うものであり、特に、朝の時間帯だとなかなか買われる方がいらっしゃらないというものなのだそうです。
しかし、ワインフェアを実施いたときに、茂木さんは発注を誤り、3本のオーダーのところを、3ケース(72本)が届いてしまったのだそうです。
朝、東京に行くまでの間に車内販売を一通り終えて、ワインは1本も出ないという状態だったところ、茂木さんは、「自分の発注ミスで、この72本を一生懸命運んでくれた方に対して申し訳ない」と、もう一度、お客様にご案内だけはしようと思い立ちました。
とにかく、楽しそうに、「ワインありますよ」と、お客様に声をかけているうちに、茂木さんのハッピーなエネルギーが、車内の雰囲気と空気感をどんどん変えていき、あれよあれよという間に、皆が喜んで買いたくなってしまうような気持ちになって、結果、72本が完売してしまったそうです。
「皆さん、本当に嬉しそうに買われていて、あの時買った方はきっと覚えているのではないかしら?」と茂木久美子さんはおっしゃっていました。
茂木さんは、ある意味、天才的な「空間クリエイター」なのかもしれません。
空気感というものは、その人のあり方そのものに寄り添い、漂うものです。
何を言うかよりも、誰が言うか。
何を教わるかよりも、誰に教わるか。
何を買うかよりも、誰から買うか。
これは、営業や販売というお仕事だけではなく、教育など全ての仕事に共通することですが、結局、ある状況、ある段階においては、一番大切なのは、人の力やエネルギーであり、その力は、その人のあり方に起因するのだと思います。
「あり方」で生きている方に共通の特徴ですが、あるがまま、ありのままのスタンスが、小手先のテクニックやメソッドを越えて、人を幸せにしたり、成果を出したりすることは、圧倒的に多いのではないかと感じます。
茂木さんの「あり方」をお聞きして、「あり方の整っている方が提供する価値ほど、貴重なものはない」ことを、あらためて気づくことができました。
「この人推し!」を音声でお聴きになりたい方はコチラからどうぞ↓↓