伝説のメンター・大久保寛司’s RADIO「あり方研究室」VOL.48「循環する世界」

大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!

第48回のテーマは「循環する世界」です。

■オンラインラボ「あり方研究室」のご案内

共創型オンラインラボ「あり方研究室」がスタートしています。

詳しくは、こちらからどうぞ↓

https://arikata-lab.jimdosite.com/

■「あり方研究室」公式LINEアカウント

今後の更新情報や耳よりの情報などをお知らせする公式アカウントです。

宜しければ、下記をクリックして、ぜひ、ご登録をお願い致します。


■VOL.48「循環する世界」

GUESTは、佐々木麻紀さん。前編です。

こちらからお聞きいただくことができます。↓

これまでの「あり方研究室」の再生リストです。

こちらから、過去のGUESTの対談は全てご覧になれます。

https://youtube.com/playlist?list=PLvUYkPOFnpyS2iLp9MnVMW4DXWfN8TjZn

大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。

2020年以降、これからは「風の時代」になると言われています。

所有から共有へ、ひとりひとりの個性・オリジナルが尊重される世界へなど、「ジャッジしない」「本質的なつながり」の時代が到来するようです。

そして、令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。

これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。

これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。

〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司

「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。

共に学んでいきましょう!

今回のGUESTは、北海道で本質的な農業を営む佐々木ファーム・佐々木麻紀さんです。

佐々木麻紀さんの考える「生命という種の循環・農業から見えてくる日本の未来」とは何か。

「笑顔と喜びに溢れるエネルギーで新しい時代の食のあり方に挑戦する」佐々木麻紀さんと、大久保寛司さんの「生きる力」のヒントに溢れた、お二人の対話を、是非、ご覧ください。

■佐々木麻紀さん

北海道の洞爺で1907年から続く「佐々木ファーム」5代目。レストラン、パン屋など、野菜が使われる現場を経験した上で、2017年から代表を務める。家族で大切にしてきた言葉は「土といのち」。ロゴマークの3色のシンボルカラーは、青:宇宙・空気・水、緑:植物・自然・いのち、茶:地球・大地・食を表し、すべてがつながり合い、循環・共生していることを表現している。

佐々木ファームロゴ

■佐々木ファーム

http://sasakifarm.net/

■佐々木ファームオンラインショップ

http://sasakifarm.shop-pro.jp

VOL.48のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。

■VOL.48「循環する世界」

画像4

大久保:今日のゲストは、北海道の洞爺湖で、「佐々木ファーム」という農場を経営されている佐々木麻紀さんにお越しいただきました。

佐々木:佐々木ファームは、今、私で5代目になります。

大久保:5代目というと、相当な年数ですね。

ご先祖は、まさに開拓農民で入られた?

佐々木:曾祖父ちゃんと曾祖母ちゃんが出会ったのが1907年で、一緒に開拓をし始めるのが1909年です。

大久保:そうすると、もう110年以上経ってるわけですね。

農業って跡継ぎがいないので、日本全体で見ると、「農業だけはイヤだ」と言って出ていく人も多いじゃないですか。

麻紀さんは「イヤだ」というのを強引に戻されたのか、もともと「やりたい」と思って継がれたのかどっちですか?

佐々木:私は、やりたかったんですよね。私は四人姉妹の三女で生まれて自然と動物が小さい頃から大好きで、父と母は、野菜の需要がすごく日本でも高まった時に、この土地に野菜を始めたみたいな形でやっていたので、ものすごい忙しかったんですよね。

畑全部が、父や母とコミュニケーションをとる場所という楽しいところで、もちろん厳しかったり、イヤな場所でもあったんですけれど、そこは生活の一部だったんです。

大久保:なるほど……幼い時の生活の喜怒哀楽が畑にあったんだ!

佐々木:「家」というのは、皆さんはご自宅かもしれなくて、商売をやっている方だったらお店かもしれないんですけど、うちは家も含めた畑が「家」だったんですね。

大久保:5代目として引き継がれて、農業への思い、佐々木ファームの特長をちょっとご紹介していただけますか?

佐々木:佐々木ファームは今、無肥料無農薬といって、畑の中に化学的な肥料や農薬を入れない「循環型農業」というものを表明しています。2013年から14丁の畑を全面積、それに変えてやっています。

大久保:全面積?

佐々木:はい、いわゆる大地という地球の力と、野菜という命の生命力と、あと人間の保守、サポートで育つ野菜たちなんですけれど、それに切り替わったのが2012年から2013年です。

大久保:本当は肥料も農薬も使わないほうがいいというのは、農家の方は、ほとんどご存知なんだけれど、現実に何年間か収穫がないから、収入もなくなるということで、やっぱりやらざるを得ないという思いでされている方が結構多いような感じがするんですけど。

佐々木:そうなんですよね。挑戦したいと思ってる方もいっぱいいらっしゃるし、あと比較的年齢の高い方で、土にそれだけの栄養がない、という方もいらっしゃると思います。

大久保:よくやって来られましたね。

佐々木:皆さんにサポートしていただいたおかげですが、今まで化学的な力に依存した土の中の状態を、微生物たちだったり、もともと「ある」状態で生きる植物たちを、「ない」世界に変えていくんですよ。その時にやっぱり調整が必要なんですよね。

土が命を育める、微生物をたくさん養っていけるという状態へ。

微生物も増えて、命に栄養を届けることができるような状態へ。

要は、土の中に微生物の食べ物がいっぱいあって、微生物が「わーい!」ってしているとですね、大地にもともとあるミネラルとか草とか、有機物質に還っていくものだけで循環できるんです。それが「土づくり」っていうことなんですけど、この「土づくり」に時間がかかるんです。

大久保:これはたぶん物事の本質だと思うんですけど、まさに土は「ベース」ですから、そういう意味ではベースがしっかりしていないといいものはできないですし、それは組織運営でも同じです。

特に農業は、「土が勝負」というか、天候は自由にできないので、ただ「土づくり」だけは自分の意志と思いでできるわけですよね。

佐々木:そうですね。そこに挑戦することはできるんですけど、やっぱり自分だけじゃできなくて、自然の “見えないものたち” と一緒にやっていくっていうことですね。

大久保:たぶん土壌の豊かさって微生物の種類と数でしょう?

化学肥料を使ってると、微生物がなくなっちゃうんでしょ?

佐々木:農薬によっては、微生物を死滅させちゃうんですよね。

大久保:そうすると、そこ(化学肥料を使った)からできてくる作物というのは、栄養学的に見たら、栄養があるように数値はある程度出るのかもしれないけど、なんとなく私の感覚では、本質的なエネルギーが含まれてないんじゃないかなという感じがするんですけど、どうなんでしょう?

佐々木:私もそう思います。野菜自体の味わいでいうと、ミネラル分というのは感じる味がものすごく濃いんです。

野菜が本来の自分の大きさになるために、時間をかけて、ゆっくり成長していくので、間延びせずに本来の味わいをしっかり持っているんですね。

(野菜が)ブクブク太るんじゃなく、ゆっくり自分の力で育ってゆくので、「生きよう!」と思わなければ、根から栄養やミネラルをとることができないんです。そのとき、取り込むミネラルが土壌に豊富であることも大事になるんですが、佐々木ファームの大地の下には有珠山の火山灰があって、それがとてもミネラル質とかが高くて、恩恵を受けています。

大久保:佐々木ファームでは、定期的に野菜を送っていただく会員制度をされていまして、そこで送ってこられる野菜がですね、簡単に言うと「味が全然違う」んです。野菜というのは本来、旨みとか甘みとか、いろいろなものがあるんだなと感じます。スーパーで売っているものが悪いと言うつもりはないんですけど、やっぱり大量に肥料や農薬を使って作られたものとは、何か「別物」という感じがしてしまいます。

お子さんで野菜嫌いの方は、結構いらっしゃると思うんですけれど、その人たちって、 “本当の野菜” じゃないから拒否しているんじゃないかなと、私個人的には思っています。野菜嫌いのお子さんには、佐々木ファームのニンジンやキャベツとかを、生でそのまま口に入れたら、一気に野菜好きになるんじゃないかな。たとえば、ニンジンはフルーツみたいです。不自然なフルーツ味じゃなくて、天然の味ですから。

佐々木:私も思ってます!

ニンジンって、たぶん皆さん一本は普通食べないんだと思います。何かのお野菜の炒め物に入れたりとかですね。ただ、うちのニンジンは、取ってゴロゴロ置いておくと、あっという間になくなって、みんな取り合いになるぐらい、そこに主食になるくらいのパワーがあって、一本食べると「ウン!」って満たされる感じなんです。

去年はコロナで……うちは9割のお客様が飲食店さんで、直接販売しているので、お客様も困るし、うちも卸し先がないといった時に改めて、「自分が大切にするものは何かな?」「どういう風に自分たちが誰と今後どういうことやっていきたいのか?」ということをすごい考えるチャンスをいただいたと思っています。

こうなった時に、私はやっぱり「循環」を推していきたい。
佐々木ファームが、農業という職業を通じて、「循環」を一生懸命表現していく。その表現する仲間の方たちが「ありがとう会員」さんだったり、自社とか自分だけではなく、誰かと一緒にやることで、社会にいいことをバトンを渡していくような「循環」ができたらいいなと。その「循環」の輪が広がることによって、伸びしろが増えていく、波紋のように広がっていくことが佐々木ファームらしいんじゃないかと思って、今まではあれもこれもやれることをやっていたんですけど、基本軸の中に、今後は「循環」で選んでいくということをスタートしようと考えています。

つづく

佐々木麻紀さんとの対話は、中編に続きます。

✴︎「あり方研究室」は、音声でも配信しています。

■「あり方研究室」VOL.48音声配信


大久保寛司(おおくぼかんじ)

「人と経営研究所」所長

画像1

日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。

特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。

著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。


大久保寛司『あり方で生きる

購入はコチラ▷Amazon

■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。

「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。

■「あり方で生きる」音声ナビゲーション

✴︎

VOL.48のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。

16「良い結果には良い過程がある」

16「良い結果には良い過程がある」

これまでの「あり方研究室」はこちらから、どうぞ!↓

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

(株)エッセンシャル出版社
〒103-0001
東京都中央区日本橋小伝馬町7番10号 ウインド小伝馬町Ⅱビル6階
TEL:03-3527-3735 FAX:03-3527-3736
公式 : https://www.essential-p.com

関連記事