おむすび。それは、人と人、心と心を結ぶもの。
おむすび、それは、一番シンプルで一番身近な幸せのカタチ。
青森県の岩木山麓で、全国から訪ねてくる悩める人々におむすびを握ることで、人の心に寄り添い続け、日本のマザーテレサとも呼ばれた佐藤初女さん。
いちばん大事なのは、待つことです。
母性に立ち返るとき、問題は自然に解決します。「いのちのうつしかえ」のとき、人も透明になるのです。
透明だと、ほんとうに、生きやすい。
何かになろうとしなくても、
それは自分の中にすでにあるものです。
透明になって真実に生きていれば、
それがいつか必ず真実となってあらわれます。だからわたしたちに今できることは、
ただ精一杯、真面目にていねいに生きていく、
これだけだと思うのです。
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佐藤初女さんのこのおむすびは、『奇跡のおむすび』と呼ばれています。この初女さんの握ったおむすびは、特別な高級なお米を使っている訳でもありません。普通のお米でしかも電気釜で炊くのです。中に入れるのは梅干しだけです。後は、塩を使うだけです。それだけのおむすびなのに、食べる人を感動させるのです。勿論、米のとぎ方や水加減にはこだわります。そして何よりもこだわるのは、握り方です。普通、おむすびを握る時は、お米がほどけないように強く握りますが、初女さんは絶対に強く握りません。お米が、息が出来るようにと軽くふんわりと、心を込めて時間をかけて握ります。簡単にはほどけませんが、口の中ではお米が自然と広がります。だから、美味しいのです。
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佐藤初女さんのエピソードを読ませていただくと、「おむすび」って、本当はすごいパワーフードなのだと確信します。
おむすびって、なぜ、こんなにも当たり前なのに、なぜか、心の奥底から懐かしさが溢れ、
どこか美しく、どこか潔く、どこか清々しくのだろう?
おむすびって、皆、当たり前すぎて忘れがちだけど、日本の誇るすごいソウルフードなのでは?
そんな想いで生まれたのが「おむすび7」という絵本です。
日本の心を象徴するおむすびが「食べられるヒーロー」となって、何度でも生まれ変わりながら、世界中で、心と心、人と生き物、人と人、あらゆるものを結びます。
■「おむすび7」さとうかつや 作/本郷由樹 絵