【子ども時代から学ぶ⑥〜子どもを観て学べること〜】
小学校の先生をしている友人が「子どもたちは本当に多様になってきている」という話をしていました。これからの時代をつくっていく子どもたちの価値観・感覚こそが、次世代の視点になっていくのは間違いありません。多様性を認めるという点において、子ども時代に学んでみたいと思います
こんにちは!エッセンシャル出版社の小林です。
【プロフィール】
大学卒業後、年中~小学校6年生までの子を対象とした塾、花まる学習会に入社。将来メシが食える大人になること、魅力的な人になるということを教育理念の事業で、授業や野外体験の引率などを行う。授業など子どもたちに関わる傍ら、広報部、講演会事業、ブロック責任者などあらゆる業務にも携わる。現在はエッセンシャル出版社で、本づくり、広報など、出版業に関わる全てに携わる。エッセンシャル出版社: https://www.essential-p.com/
最近の小学校は、10年、20年前より、国籍という点でも、個性という点でも、特性(発達障害の有無を含む)という点でも多様になってきています。また、いろいろな考え方の親に育てられているため、子どもたちの価値観も多様化しているのでしょう。そして、多様な人がいることが当たり前と思い育っている子どもたちが、10年、20年後の社会をつくっていくのです。
私が幼稚園生のころ、「チャンくん」という友達がいました。アジア圏の子だったので、見た目もそんなに変わらず、「外国の子」という意識は全くなく過ごしていたことを覚えています。苗字も特殊だったはずなのですが、全く何の違和感もなく、受け入れていました。
小学校に上がって、ブラジル国籍の子が転入してくるときに、「外国の子が来るんだって!」と、友達の間で話題になったことがあります。そのときに、ふと、「あ、チャン君も外国の子(日本の社会では特別な存在とされる子)だったのか」と気づいたくらいです。
子どもの頃に当たり前のように環境としてあることは、「なんの違和感もなく受け入れられる」ということでもあると思います。そう考えると、今の小学生は、昔よりも、多様な価値観、多様な特性をもった友達がいる中で育つことが多いため、多様性を受け入れる能力は、より高くなっているのではないでしょうか。
多様性は、国籍という点だけではなく、10年、20年前よりも、最近は、凹凸をしっかりと持っている子が増えているように感じます。いわゆる、発達障害ともいわれる子どもたちが増えているということも関わっていると思います。
発達障害という言葉があまり知られていない時代は、子どもたちは、なるべく凹凸がないように、「平らになるように、平らになるように」と育てられてきました。その時代は、凹凸があることは悪いことだとされ、出る杭は打たれていたのです。さらに、凹んでいる部分を伸ばそう、伸ばそうともされていました。
しかし、今は、凹凸は凹凸として伸ばす方が、自分らしく幸せに生きていける、個性を活かして社会で活躍できるという世の中になってきているように感じます。
そうした時代の中で、他者の凹凸を認めるために必要なことはどんなことでしょう。まずは、「自分の凹凸を知り、そのままを認める」ということなのではないかと私は思います。
実業家であり、講演家・著作家でもある、斎藤一人さんが講演会でこの様なことを言っていました。
自分も認められるからこそ、他人も認められるようになる。しかも楽に。
①自分は認められるけど、他人は認められない。(苦しい)
②自分は認められないけど、他人は認められる。(苦しい)
③自分も他人も認められない。(苦しい)
④自分も他人も認められる。(楽、スムーズ)
この4種類の人がいるときに、①、②、③の人は、苦しいのだそうです。だから、④になるためには、まずは自分を認めて、他人を認められるようになるといいのだそうです。
自分は凹凸があっても、存在としては完璧なんだというところから、努力をスタートしないと、実らないのだそうです。要するに、ありのままの自分を認めるということです。決して、自分は絶対に正しく、相手が間違っているということではありません。
子育てをするときにはまずは親が、教育に携わる人であればまずはその先生が、友達の凹凸を認めるときにはまずは自分が、「自身の凹凸をあるがままに認めること」が大事なんだな…ということです。
今の小学生は、多様な友達と関わる中で、あの子はあの子、自分は自分、もっと言えば、あの子はこういう凹凸、私はこういう凹凸、みんな違ってみんないいということを、自然と思えるようになってきているのではないでしょうか。
私たち大人は凹凸をなるべくなくすように努力をしてきた世代でもあると思います。「ありのままの自分(凹凸)を活かす」という視点を、今の子どもたちから学び、進化していけたらと思っております。
【子ども時代から学ぶ・・・子どもを観て学べること】
ますます多様な価値観・個性を活かしていくことが求められる次代、子どもたちこそが、多様性をいち早く受け入れ、最先端の考え方を作ろうとしているのかもしれません。まずは、”自分の凹凸、自分らしさをそのまま認める”ということの大切さは、子どもを観ることからも学べるのです。
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