会社で、ある管理職が「人道的理念」みたいな言葉を使いました。聞いた瞬間に「ん?」となりました。
「人道的理念? 何それ? この場にいる全員が何を言っているのかわからないよ!」
そう厳しく指摘しました。言葉を正確に使う人は、あいまいな言い方をされるとすぐに反応します。言葉は生きています。だから変わっていくし、ブレがあるものだけれど、それでも言葉を正確に使うように意識して生きていかないとダメだと思うのです。
長きにわたってたくさんの家庭を見てきた経験からいうと、ちゃんと伸びていった子どもの家のいちばんの特長は、言葉がしっかりしていること。
子どもの前では、親がきちんとした言葉を使っている。一個や二個の漢字を間違えるくらいのミスだったらあまり気にする必要はないけれども、ダメな言葉を使っていたら、その場できちんと正さないといけない。逆に、厳密すぎる人も大変ではありますが、それでも正確に言葉を使っているほうが、話していても楽しいものです。
ある意味、いい言葉を使うのは、自分に貯金をしていくことといってもいいでしょう。つまり、外に対して良くない言葉を使うということは、マイナスをドンドン増やしていくことになるわけです。同じことでも言い方ひとつで違ってくる。
使うのなら正しく、いい言葉にしないとね。
ー高濱正伸( Takahama Masanobu )
株式会社こうゆう 花まる学習会代表
1959年生まれ。東京大学農学部卒。1993年、「メシが食える大人に育てる」という理念のもとに、思考力育成や野外体験を主軸とする学習塾「花まる学習会」を設立。また、家庭での子育てが子どもの「生きる力」の鍵を握ることから、保護者向けの講演会を数多く行う。
著書に『小3までに育てたい算数脳』(小社刊)ほか多数。
企業運営のマネージメントのプロ・木村尚敬さんとの異色のコラボで『SD20 20歳からのセルフデザイン』を上梓。
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