本を贈られて嬉しいタイミング・相手とは

こんにちは!エッセンシャル出版社の小林です。本日のミライ会議は、編集部の磯尾さんと「本を贈ること」について考えてみました。

この話題のきっかけは、全国1500店の書店で行われていた「大切なあの人に本を贈ろう」というキャンペーンです。

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■本を贈るには「タイミング」と「センス」が必要である

「本を贈り合う」という習慣は、チョコを贈る、手紙を贈るという習慣に比べると、まだ、そんなに広がっていない習慣なのではないかと思います。でも「本のプレゼント」には、手紙にはない「メッセージ」を込められたり、買う時に思いを巡らす時間も長いですし(内容を知っておく必要もある)、プレゼントしたあとに、本の感想を聞いたりなどのコミュニケーションがとれるといった意味でも、これから、”本を贈る”ことは、もっと広がっていくのではないかという可能性を感じます。

一方で、本のプレゼントには、「タイミング」と「センス」なども大きく関わってくるようだという結論に辿り着きました。

皆さんも、誰かに、本を贈った経験、贈られた経験はありますか?

人に「読む」ことを強制できるものでもないので、「本を贈る」のは難しいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

贈り方勝負だとは思いますが、「どのようなタイミング」だったら、「どのような関係性の人」からだったら、嬉しいと思いますか?

私は友達と「オススメの本」を紹介しあったり、貸し借りをしあったり、誕生日プレゼントに本を贈りあったりしています。それぞれの友達との関係によって、その友達にあった本を紹介することによって、共通知・共通話題が増えて、話が弾むのです。

そうしていると、何か相談をしたり、相談を受けたりするときにも「あの本には、こんな言葉があったよね~」なんていう話をすることもできるので、本を贈り合うこと、紹介し合うことはとても良いなあと感じています。

一方で思い出すのは小学生の頃の記憶です。

私は、小学校の頃、毎週図書館で親のカードも使って何十冊と本を借りて読んでいました。私が泊りの合宿などで自分で図書館に行けないタイミングのときには、親に借りてきてもらうことさえありました。

親が代わりに本を選んで借りてきてくれたものの中で、ちょうど私が読んでいるシリーズの本であればいいのですが、そうではなくて、親の感性で選んできてくれたものは、「ワクワクしない本だけど、しょうがないから、返す前には読むか…」と思った記憶があります。

また、私が本が好きだという理由で、お誕生日プレゼントに友達のお母さんが「歴史の漫画」をくれたことがあります。嬉しかったプレゼントは何一つ覚えていないにも関わらず、この歴史漫画だけは「うわ、こんな本、嬉しくない…。でも読んで、感想でも言わないといけないか?」等と思ったときのことを鮮明に覚えています。割と人気のある歴史漫画だったので、後々も、「好きになれるかな?」と思い何度か開いてはみましたが、「うーん、面白いと思わない…」と、眺めはするだけで、”夢中””没頭”することはなく、閉じてしまっていました。

このように「タイミング」が合わないとか、こだわりの強い性格に「合わなかった」という経験のある私は、他人に本を贈ってもらうことが、”重荷”に感じてしまうこともあります。

一方、磯尾さんの「本を贈られる体験」としては、小学生の誕生日プレゼントに、欲しかった「語学書」をもらったこともあったそうです。また、家には、親が購入した様々な図鑑がたくさんあり、そこから本への興味も出てきたり、「本ならいくらでも、買うよ」という親のスタンスで「本好き」の道を究めていったそうです。

また、ある舞台のプロデュースに携わったときには、最後の「ありがとう」のプレゼントや手紙の代わりに、出演者それぞれに合った本を贈っていた経験もあるとのこと。出演者の方は、非常に喜んでいただけただけでなく、贈る自分も選書の時間がとても楽しかったらしいです。

磯尾さん曰く、本のいいところは、手紙とは少し違う形式だけれども、「メッセージ」を込めて贈ることができるところです。例えば、「お酒が好き、珍しいお酒が好き」という方には、”アル中詩人のエッセイ”を贈ったり、その人に合ったオリジナルの選択肢が多いのが、本を贈るときの強みであり、楽しさです。

本は贈ったあとに、「こんな風に思ったよ」と感想を教えてもらうことにより、二度、三度コミュニケーションがとれるというのも醍醐味としてあります。

この”本を贈ろう”キャンペーンを参考に、エッセンシャル出版社としてもできそうなことは、「著者のオススメ書3選」などの企画です。

著者のファンの方々にとっては、著者がどのような本を選び、著者の感じたことなどを知ることは、シンプルではありますが、嬉しい情報であり、刺激になるのではないかと思います。

全国1500の書店で行われていた「大切なあの人に本を贈ろうキャンペーン」を通して、「本を贈る」「本を贈られる」体験をする方が、きっと、もっと、増えるのではないかと思います。

そこから、どんな「本贈り体験」「本贈られ体験」が生まれてくるのか、本との新たな出合いと共に、贈る人と贈られる人との新たな出合いや、関係が深まっていくことは、本に携わるものとして、楽しみです。

㈱エッセンシャル出版は、「本質」を共に探求し、共に「創造」していく出版社です。本を真剣につくり続けて20年以上になります。読み捨てられるような本ではなく、なんとなく持ち続けて、何かあった時にふと思い出して、再度、手に取りたくなるような本を作っていきたいと思っています。

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